被災地から未来への対話/アチェと日本

会期:2016年12月24日(土)〜26日(月)

会場:津波博物館、PLTD Apung (インドネシア・アチェ)

大震災を経験したアチェと日本。日本のNPO地球対話ラボは、アチェの団体と協働し、震災体験を未来へと活かしていくための交流事業を行ってきました。

スマトラ沖地震から12年目となる今年、その成果として津波被害にあった東松島市宮戸島のこどもたちが未来を描いた壁画と、アチェの子どもたちがアチェの未来を描いた壁画を津波博物館に展示します。

それと同時に、日本の現代アーティスト門脇篤さんが、アチェの震災遺構で「コミュニティアート」と呼ばれる取り組みを行います。



津波博物館に展示する子どもの壁画

宮城県東松島市にある宮戸小学校は、同じ津波被害を受けたインドネシア・アチェとの国際交流を、2013年度からスタートしました。残念ながら、住民が減ったため、2016年春に宮戸小学校は閉校となりました。しかし、宮戸小学校の子ども全員で描いた壁画「10年後の宮戸」を、アチェ津波博物館で、アチェの子どもが描いた「10年後のアチェ」という壁画と並べて展示できることとなりました。震災直後に、この壁画は宮戸島の住民たちをとても励ましました。宮戸島にとっては、震災を伝承する大切な文化資産です。2つの壁画の展示によって、世界に向けて希望を発信します。

10年後の宮戸

10年後のアチェ

PLTD Apungでのアート企画

PLTD Apungは津波の威力を、その周りのプング・ブラン・チェ村はアチェの復興を、訪れる者に伝えてくれます。では日本の東北から来た私がここに何を足すことができるでしょうか。プング・ブラン・チェ村で何人かの人にインタビューをした折、「アチェと東北は兄弟のようなものだ」という言葉を口にした人がいました。国や言葉を超えて、我々はその気持ちや体験を分かち合うことができる。私がこの場所に付け加えることができるとしたら、そのことだと確信しました。
12月、東北には雪が降ります。私たちがあの恐ろしい地震と津波に襲われたときにも雪が降りました。東北の象徴として、この場所に白い毛糸で雪を積もらせると同時に、白い毛糸を出航テープのように船から遊歩道の手すりへと結びます。それは空に施されたアチェの伝統工芸である刺繍のように見えるかもしれません。すべて地域住民の理解を得ながら、アチェの若者、高校生らとともにつくりあげていきます。展示ができあがったら、なぜこうした展示が行われているのかを彼らとともに訪れた人へ説明します。それはコミュニケーションを作り出すだけでなく、説明役のアチェの若者たちにとって、震災を深くとらえなおす機会になるでしょう。やがて撤去されるそれは「雪解け」を表し、私の国で「雪解け」は新しい季節(春)の訪れ、次のステップへの移行を意味します。
スマトラ沖地震から12年目を迎え、本企画が震災を伝える新しい切り口を模索していく上でのひとつの提案になることを願っています。

12/25(日)にはオープニングとして、スマトラ沖地震の直後にアチェ生まれた12歳の少年による震災を伝えるパントマイムと、日本の被災者と行っている「おしるこカフェ」を行います。

おしるこ屋台

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